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2016.11.30更新

こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。

前回の続きで、インプラントを植えるとき、顎の骨が薄い場合はどうするかというお話をします。

方法としては、スプリットクレストという術式があります。これは簡単にいうと薄い骨を2枚にし、その間にインプラントを植えるという方法です。ではどうやって2枚にするのか?

それは骨ノミといって、大工さんが使うノミの刃の部分をもっと薄くしたものを使います。それとハンマーを用いて薄い骨を2枚にしていきます。ノミとハンマーを使って骨を割っていくので、患者様には結構ガンガンと響きます。それを我慢していただかないといけないのがデメリットでしょうか。

2枚にすることは、それほど造作のないことなのですが、完全に2枚にしてしまうと血流がなくなってしまう為、最後の部分は完全に割らず、繋げておきます。そこがポイントとなる非常にテクニックのいる手技になります。安易に行うと、完全に割ってしまい血流がなくなり、良い結果が得られません。その為、術者をきちんと選ぶことが肝要となります。

又、その割ったところにインプラントを植え、空いた隙間には人工の骨や自分の骨を入れ、骨がしっかりするのを待ちます。

骨がしっかりとインプラントを固定するには、通常の方法よりは時間がかかりますが、どうしても骨がなく、そのままではインプラントを植えることが難しい場合、このような方法をとって骨を作りつつインプラントがしっかりと固定するのを待ちます。

 

投稿者: わたなべ歯科医院

2016.11.25更新

こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。

今日もインプラントについてお話します。

以前に、上顎洞までの骨がない場合どのようにインプラントを植えるかというお話をしました。今回は、骨の厚みがない場合(幅がない場合)についてお話しします。

インプラントは、メーカーによりますが、だいたい直径が3.5mm以上あります(それより多少細いものもあります)。前歯で3.5mm 臼歯では直径4.5 〜5.0mmのものを多用します。その為、骨は少なくとも厚みが5.5mm以上必要となります。

歯を失うと歯があった部分の骨が痩せて、顎の骨の先の部分の厚みがなくなり、もっと下方部分に厚みがあるということになります。上顎でいうと鼻に近い部分は厚みがあり、歯肉(歯茎)の先(頂点)に近い部分は薄くなる、下顎で言えば、顎の下縁の方は厚いが先は薄いといった感じになります。

多少薄い、足らないという場合は、人工の骨を移植するということで対応できますが、顎が薄く人工の骨では覆いきれない場合は、他の方法が必要となってきます。

その方法は非常にデリケートなテクニックを必要とします。大学ではその方法について理論的なことは教えてもらいますが、前々回にお話ししましたサイナスリフト同様、経験がものを言います。

続きは次回。

投稿者: わたなべ歯科医院

2016.11.18更新

こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。

今日は器具についてお話しします。

歯を削るのはタービンという名で呼ばれる切削器具です。およそ50万回転で回転しその先にダイアモンドがついたバーをつけ歯を削ります。
そのバーが歯を削るときには、摩擦により高熱を発する為、バーに水をかけ冷やします。冷やさないと歯が火傷するからです。

そのタービンで歯を削ると、水と一緒に削った歯や、虫歯にいる細菌が口から空中に飛んでいきます。つまり、歯の削りカス(細菌)が空中に舞うのです。それを吸引すると様々な病原菌に感染する可能性があるので、一日中そこにいる医療従事者はもちろんのこと、患者様に感染する可能性もあります。現時点の段階でそのような報告は発表されてはいませんが、それは院内感染対策を各医院がしっかりと行っているからとも考えられます。

現在は、口の中の水を吸うバキュームと口の下から飛んでゆく削りカスや菌を吸引する口腔外バキュームの二つを行うのが主流です。

当院でも口腔外バキュームを使用しています。何よりも、患者様に、安心して、より安全な治療を受けていただく為に、我々医療従事者はできる限り患者様を守ることに努めております。

投稿者: わたなべ歯科医院

2016.11.17更新

こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。

前回に引き続き、上顎の骨を作る方法です。では、ソケットリフトについて説明します。

ソケットリフトとはサイナスリフトと違い、横から穴を開けて上顎洞を埋めるのではなく、上顎洞の下から上顎洞にアプローチします。歯の生えていたところから穴を開け、上顎洞にアプローチし、そこに人工骨などを入れ、骨を作る方法です。

この方法では、同時にインプラントを入れることができるので、サイナスリフトよりも早く噛めるようになります。ただし、このソケットリフトはもともと自分の骨が厚みで5mm以上ないとできません。

この方法はある意味、手の感覚が全てです。歯の神経を抜く処置も、今、針先がどこにあるのか、ソケットリフトも同様、今インプラントの先がどこにあるのか手探りのように、細かな経験と知識で情報を補うことが必要となってきます。その為、術者は指先の感覚を研ぎ澄まして行うスキルが必要で、患者様もきちんと術者を選ばなくてはいけません。

以前からお話していますように、よく話を聞いてくれ、気持ちを理解してくれ正しい方法をアドバイスしてくれる、そんな歯医者さんを見つけることが肝要だと考えます。

投稿者: わたなべ歯科医院

2016.11.14更新

こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。

今日は、インプラントを植えるときに骨が足りなかったらどうするかという方法についてお話ししていきます。

上顎には、歯の生えている部分のすぐ上に上顎洞という空洞が空いていると以前お話ししましたね。したがって、骨が薄い場合は、すぐ上顎洞に到達してしまう為、その上顎洞を何とかしなくてはいけません。今回はその空洞をどうするかというお話です。

やり方には2通りあります。サイナスリフトとソケットリフトです。

サイナスリフトは、骨の厚みが(上顎洞までの長さが)5mm以下のときに用いられます。また、複数のインプラントを植えるときによく用いられる方法です。最大の利点は、横からアプローチするので、人工の骨を使って上顎洞を埋めてしまうことも可能です。また、上顎洞を完全に埋めてしまっても問題はありません。

欠点は、もともとある自分の骨が薄い時、一緒にインプラントを埋める事ができない場合があるので治療期間が長くなることがあります。

インプラントを維持できる程度の骨がある場合は、サイナスリフトとインプラントの植立を一度にする場合もあります。その場合の治療期間は上部構造を入れ、噛めるようになるまで、およそ6ヶ月強となります。もちろんその間、足しげく通う必要はありません。

逆に、インプラントを維持する骨がなく、骨ができるのを待ち、それからインプラントを植える場合は1年ほどかかります。

時間を要しますが、その分、長い目で見ればメリットの方が大きいので、この方法は意義のあるやり方と言えます。

続きは次回に。

投稿者: わたなべ歯科医院